チョウ目ヤママユガ科
松江市大庭町 かんべの里 2024.6.13
薄いグリーンの大きなハネがきわめて美しいオナガミズアオ。
環境省レッドリスト 準絶滅危惧 (NT)、島根県レッドデータブック 情報不足 に指定されており、生息数が減少していると思われる。
幼虫はハンノキやヤシャブシなどハンノキ属の植物を食べる。
このページではよく似た種であるオオミズアオと掲載していたが、ご意見フォームよりオナガミズアオではないかとご指摘をいただいた。
下記のポイントをチェックして、ご指摘のとおり、オナガミズアオと判別しなおした。
ご指摘いただいた方、ありがとうございます。助かります!
本種 オナガミズアオ と、オオミズアオの判別のポイント
・前はねの端 オナガミズアオはとがる。オオミズアオは丸まる。
・後はねの眼状紋 オナガミズアオはふくらんだ円。オオミズアオは楕円。
・前はねの前縁部 オナガミズアオは明確に白いライン。オオミズアオはぼやける。
・とまる姿勢 オナガミズアオは次の画像の通り羽根を前に倒す。オオミズアオは平面的に広げる。
・触角の色 オナガミズアオは緑ぽい。オオミズアオは黄ぽい。(画像では識別しにくい)
・しっぽの長さ オナガミズアオは名前のとおり、オオミズアオより長め。
島根県レッドデータブックにも、本種の過去の記録はオオミズアオと混同されていた可能性がある、と記載されている。
まったく記載のとおり、混同してしまっていたようだ。
松江市大庭町 かんべの里 2024.6.13
ハネをおなか側にたおしたような独特の角度でとまる。
後ろのハネの後端が長い。
この長い尻尾は、捕食者であるコウモリが発する超音波を回避する性能があると言われている。
成虫は約1週間の命であり、口は退化し食べることできない。
短い時間を使って、次の世代へ命をつないでいく。
松江市大庭町 かんべの里 2024.6.13
池の周りの小径を歩いていると、木陰にひっそりととまっていた。
暗い日陰のなかでもひときわ青く映え、はっとするような美しさを持っている。
近づいてもあまり動く気配はない。
少しつついてみると、地面の上で羽ばたきを繰り返し這うように移動していった。