チョウ目タテハチョウ科
出雲市杵築西 2025.5.29
黒と褐色、白と水色のまだら模様が美しいアサギマダラ。
成虫は春から初夏にかけてはスナビキソウなど、秋にはフジバカマやサワヒヨドリなどキク科の花で吸蜜をする。
各地のフジバカマ畑には、秋のシーズンになると多くのアサギマダラが飛来しニュースになる。
また、幼虫はキジョランなどガガイモ科植物を食べ、体内にアルカロイド系毒物を蓄える。
画像はスナビキソウを吸うオス。
スナビキソウにはアサギマダラのオスが性フェロモンを生成するためのアルカロイドが含まれている。
オスは下のハネに黒い箇所がありわかりやすい。
出雲市杵築西 2025.5.29
日本と大陸を横断するチョウであることも知られている。
ハネにマジックでマーキングをし、移動距離や範囲を調べる調査が盛んだ。
飛ぶ美しさとともに、旅をするチョウというロマンもあり、とても人気が高いチョウである。
アニメ「鬼滅の刃」のキャラクター、蟲柱 胡蝶しのぶが愛でる蝶であることも人気の一因となっている。
このキャラクターもアサギマダラ同様、毒を武器とする。
出雲市杵築西 2025.5.29
近年になって、白いタオルをぶんぶんと振り回すとアサギマダラが寄ってくることが知られるようになった。
タオルの端を玉状に結び、できるだけ早く振り回すといいらしい。
なぜ寄ってくるのかは完全には解明されていないが、同類のハネの羽ばたきに見えているとの調査結果もある。
出雲市杵築西 2025.5.29
大好きなアサギマダラのいい写真を撮りたいといつも思っているが、なかなか撮影のチャンスに巡り合わなかった。
5月末、出雲市の浜辺に行ってみると、スナビキソウがちらほらと咲いており、数匹のアサギマダラが飛んでいた。
浜辺は漂着したゴミがとても多く荒れていた。
数少ないスナビキソウも、近い将来には消えてしまうのではないだろうか。
飯南町下赤名 2021.10.11
2021年、唯一撮影できたのがキマダラコガネグモの巣に引っかかったこの一枚。
このチョウの美しさを伝えるには程遠く残念な画像だ。
この個体はこのあとクモの巣をふりはらい元気に飛んで行った。
無事に大陸までたどりついただろうか。