ハチ目スズメバチ科
飯南町志津見 2020.8.9
巣のサナギが入った部屋のふたが黄色いキボシアシナガバチ。
巣は薄い茶色だが、ふただけがレモンイエローで目立っている。
ふたは中にいる幼虫みずからが糸を吐きだし作り上げるのだが、この糸が黄色いのだ。
ふたがされていない部屋の奥には白い小さな卵が産みつけられているのが分かる。
成虫の体は濃い茶色と黒で、他のアシナガバチに比べ暗く地味に見える。
画像では、巣の上部にいる顔の白いオスが写っている。
巣や幼虫の世話はメスの働きバチたちがせっせとするので、オスは一日中することがない。
でもなんとなく巣を点検しているふうな動きをしたりして、窓際族のサラリーマンのような存在である。
秋にかけてオスは新しい出会いを求めて巣を旅立ち、そしてその命は絶える。
おまえもがんばれよと、こころから応援したくなる存在である。
飯南町志津見 2020.9.5
前の画像と同じ巣を約1か月後に観察した。
巣は一段と大きくなり、働きバチの数も増えている。
白い顔のオスも元気そうだ。
飯南町志津見 2021.7.17
翌年、同じ場所に新たな巣ができていた。
新しい女王バチが、新たな家族を増やしている。
キボシアシナガバチたちの営みは家族のドラマであり、いつも感動を与えてくれる。