チョウ目シャクガ科
松江市大庭町 かんべの里 2025.6.7
薄墨を垂らしたような模様が広がるキシタエダシャク。
前のハネは白いが、後ろのハネは黄色であることから、黄下(きした)と呼ばれている。
森の中の暗がりで飛んでいるのをよく見かける。
画像は触角が美しいクシ状であるオス。
松江市大庭町 かんべの里 2024.6.16
メスの触角は糸状。
オスのゴージャスなクシ状の触角に比べると、控えめである。
松江市大庭町 かんべの里 自然観察園 2024.6.16
幼虫はアセビやヤマツツジ、レンゲツツジを食べる。
九州の阿蘇や九重で大発生し、自生する高山植物ミヤマキリシマの食害が問題になった。
この虫の正体を突きとめ名花をよみがえらせた昆虫学者の18年間にわたる戦いの記録が、一冊の本にまとめられている。
平嶋義宏 著 「ミヤマキリシマはよみがえった~害虫との闘いの記録~」
やみくもな薬剤散布に反対し、虫の生存権にも言及しており、非常に興味深く読んだ。
松江市立図書館の閉架に蔵書がある。