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コウチュウ目カミキリモドキ科
松江市大庭町かんべの里 2025.4.19
オスの太ももがラガーマンのように太くたくましいモモブトカミキリモドキ。
メスでは太くならない。
カミキリモドキのなかまは、体全体が甲虫らしからぬやわらかさを持っている。
また、関節からカンタリジンという毒液を出すことでも知られる。
カンタリジンは皮膚につくと水ぶくれを起こしたりするので、多少の注意が必要だ。
この毒は捕食者である他の昆虫や爬虫類には大いに嫌われており、それゆえ体を固い鎧でおおう必要はなかったのだろう。
しかしながら、このカンタリジンに耐性をもつ捕食者もいる。
さらに、カンタリジンの匂いに誘引されて集まる生き物もおり、防御態勢として盤石ではない。
捕食者が自身の体内にカンタリジンを蓄積し、防御に再利用することも分かっており、カンタリジンを中心とした自然界のネットワークが構築されている。
このネットワークは、「カンタリジン・ワールド」と呼ばれている。
モモブトカミキリモドキも、カンタリジン・ワールドの住人である。
松江市大庭町かんべの里 2025.4.19
春の野山に咲く花々には、たくさんのモモブトカミキリモドキが見られる。
5.5mm~8mm程度の小さな昆虫だが、数が多く目立つ。
元気いっぱいに動き回り、花粉をもりもり食べているのだろう。
松江市大庭町かんべの里 2025.4.19
この日はモモが太いオスしか見つけられなかった。
ひとつの花にたくさんのモモブトカミキリモドキが群がっている。