コウチュウ目コガネムシ科
雲南市木次町山方 ふるさと尺の内公園 2024.7.13
樹木から樹液がしみ出る通称「樹液酒場」にたいていいるカナブン。
体は大型で、しぶい銅色の光沢があり、メタリックな輝きが美しい。
飛行が得意でぶんぶんと音を立てながら樹木に飛んでくる。
カブトムシなどが外側の固いハネを大きく開いて飛ぶのに対し、カナブンは固いハネは開かず少し浮かせるだけで、その下にある薄いハネを大きく広げることができる。
松江市大庭町 かんべの里 雨乞池周辺 2024.7.6
樹液酒場にむらがるカナブンたち。
カブトムシやクワガタムシを探しているものを、少々がっかりさせてしまう状況だ。
松江市大庭町 かんべの里 あやめ池 2024.7.7
普通種でどこにでもいるカナブンだが、その幼虫がどこで育っているのか長い間解明されなかった。
2009年になり、昆虫写真家の鈴木知之氏がはじめてその謎を解明する。
カナブンの幼虫は、クズの群落の下で堆積した腐植物を食べ、乾燥した環境にいるのだ。
松江市大庭町 かんべの里 雨乞池周辺 2024.7.6
カナブンのような身近な昆虫でさえ、ごく最近まで幼虫の生態がわからなかったことは、いかに昆虫の研究がすすんでいないかを示している。
それと同時に、かつてファーブルが記した昆虫記のように、好奇心と根気が大きな発見をもたらすというロマンとドラマがまだまだたくさん残されていることを教えてくれる。