カメムシ目ハゴロモ科
松江市大庭町 2025.11.12
中国大陸から入ってきた外来種チュウゴクアミガサハゴロモ。
鉄さび色の体に、ハネに三角形の白い模様が入っている。
幼虫は白いロウ状の物質をまとっているようだ。
リンゴ、ナシ、ウメ、モモなどさまざまな果樹の農業害虫であり、急速に分布拡大が懸念されている。
成虫も幼虫も枝から汁を吸い、排せつ物により「すす病」が発生する。
また成虫は樹皮をはいで産卵するため、農作物の樹勢が低下する。
2025年現在、登録農薬はないとのことで、対策は後手に回っているようだ。
島根県内ではまだ病害虫発生予察情報が出ていないようだが、近県の様子を見るに時間の問題と思われる。
撮影した個体は松江市近郊の森においてであり、ほ場ではないが、島根県に入ってきていることは確実と思われる。
当ページの Instagram版に掲載した記事を引用。
外来種チュウゴクアミガサハゴロモと、在来種アミガサハゴロモの見た目の違いを、並べることで分かりやすく示した。
ハネに入る白い模様は、チュウゴクアミガサハゴロモが三角形なのに対し、在来種アミガサハゴロモは四角形に近い。
また体色は、チュウゴクアミガサハゴロモが鉄さび色で、在来種アミガサハゴロモは灰色から鶯色。
並べると体色の違いがよく分かる。